カントー市の観光開発 伝統食を活用

(VOVWORLD) -先頃、南部カントー市で、南部の伝統餅祭りが開催されました。これは南部メコンデルタ地域の食文化の価値を示すことでカントー市の観光開発を目指すものです。

南部メコンデルタ地域は13の省と市で構成され、総面積は4万平方キロメートルです。この地域はベトナム最大の米の産地であるだけでなく、独自の文化と多くの景勝地もあります。

その中で、カントー市は南部メコンデルタ地域の中心地であり、河川や運河が絡み合っています。同市のカイラン水上マーケットや詩的な風景、フレンドリーな人々が観光客を魅了しています。

カントー市の観光開発 伝統食を活用 - ảnh 1来場者は餅づくりに参加している

2015年に、カントー市ビントゥイ地区にあるコンソンという観光地がコミュニティベースズドツーリズムの運営を開始しました。観光客は美しい自然の風景を鑑賞できるほか、地元職人が作った各種の餅を味わうことができます。これらの餅は米粉の生地を蒸した甘いクレープ(bánh ướt ngọt)、緑豆餡をココナッツと一緒に蒸したもち米で包み、ココナッツの葉にのせて蒸しあげる夫婦餅( banh phu the) などがあります。

餅職人のバイ・ムオンさんの家ではすべての餅が手づくりで、原材料はすべて自然のものです。また、臼やきねなど餅を作る道具は家に代々伝えられてきたものです。今回の南部の伝統餅祭りでは、来場者は餅づくりに参加することもできます。中部ゲアン省からの来場者ダオ・テイ・ハーさんは次のように語りました。

(テープ) 

「コンソン観光地に行くのは今回が初めてです。また、南部のクレープを自分の手で作ることも初めてです。これは本当に素晴らしい体験です。今後、親戚や友達を連れて、南部メコンデルタ地域の独自文化を一緒に体験することにします」

カントー市の観光開発 伝統食を活用 - ảnh 2「餅AZ」という餅食べ放題の店

カントー市フォンディン県ニョンアイ村にある Út Dzáchさんの家は餅づくりが体験できる場所の一つです。体験を通じて観光客は、米粉を材料とする網状のビーフン(bánh hỏi mặt võng)を作るために、職人たちがどんな工夫をしているかが分かります。ハノイの観光客グエン・バン・クアンさんは次のように語りました。

(テープ) 

「自分の手でこれらの餅を作ることができ、嬉しく思っています。これまで餅を作ることはありませんでした。職人さんたちがこれらの餅を上手に作っているのに感心しました」

最近、カントー市ニンキエウ地区チャン・ビン・キェット通りに「餅AZ」という餅食べ放題の店が登場しました。この店のオーナーは若者グループで、伝統餅20種類をアレンジした創作餅が顧客を魅了しています。材料はすべて自然のものです。また、「餅AZ」のオーナーは南部の伝統餅祭りにも参加しており、これは地元の伝統食の維持、保存とその価値の発揮に対する若者の責任を示していると言えます。

カントー市の観光開発 伝統食を活用 - ảnh 3伝統餅20種類をアレンジした創作餅

現在、カントー市の伝統餅を生産している職業村は各旅行会社と協力して、観光ツアーを企画しています。これらの観光ツアーに参加する観光客は伝統餅を生産する村を見学したり、餅づくりを体験したりすることができます。カントー市フォンディン県の餅の生産工房のオーナーであるフイン・テイ・ミーさんは次のように語りました。

(テープ)

「新型コロナウイルス感染症の蔓延で、この1年あまり、餅づくりを中止していましたが、最近再開しました。この仕事は手作業で行うので大変です。現在、地元で餅づくりをしている人は少ないですが、伝統の技が忘れられてしまわないように、頑張ります」

今回の南部の伝統餅祭りはカントー市を含め、南部メコンデルタ地域の伝統餅の維持、保存に寄与しているだけでなく、地元の観光開発に役立つと言えるでしょう。

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